2026.08.20 NEW
IACUCCI(イアクッチ)
50th ANNIVERSARY BAG | SPECIAL TALK Vol.2
今年2026年に創立50周年を迎えたIACUCCIー
ディレクター・Chizuとデザイナー・Naluによる、全3回のSpecial対談。 Vol.2で語られるのは、この節目を記念して誕生した「ANNIVERSARY BAG」。ものづくりにかけるお互いの熱い想いが交わされた、特別な時間の記憶です。
Chizu:このバッグをはじめて目にしたのは、昨年の12月でしたね。その時の衝撃を今でもはっきりと覚えています。私にとって、すごくサプライズなバッグでした。見れば見るほどその美しいバランスに惹き込まれていったのを覚えています。
NaluからイタリアでのPOP UP STORE用に作ったサンプルで・・・と説明を受けながら、しばらく間そのバッグから目を離せず、私、ずっと手に持っていましたよね。
Nalu:
そうでしたね。その後、あなたにこの50th LANAの1stサンプルをプレゼントしたのよね。
Chizu:そうそうそう!!びっくりしました。私にとってサプライズのクリスマスプレセントになりました。嬉しくてその場でバッグの中身を入れ替え、早速アブルッツォ出張の初日から使い始めて、今回は日本から持参してきました。ちょうど半年使い続けて、良い感じに味が出てきて、更に愛着が湧いてきました。
Nalu:これは、まさにあなたが持つべきバッグだと思ったの。
Chizu:今日まで愛用していて、本当にそう実感しています。はじめて手にしたのは冬の真っ最中でしたが、今日のアブルッツォのような真夏日(この日の現地アブルッツォの最高気温は35℃)のスタイリングにも映えて、本当に気に入ってます!
発売当初からずっと人気のLANAシリーズですが、実は、この50th LANAが私のファーストLANAなんです。だって、常に在庫が少なくてなかなか買えないバッグという印象でしたから。今、遅れながらもその人気の理由を実感しています。
Nalu:もちろん私もLANA愛用者よ。私はLANA/ALCEのLサイズ、娘のGaiaはMサイズで、カラーは2人ともグレー(ASFALTO)。本当に素晴らしいバッグだと私たちも実感しているわ。
Chizu:使えば使うほど、人気の理由がわかりますよね。ところで、この記念すべき50周年のタイミングにLANAデザインが選ばれた理由ってあるんですか?
Nalu:私たちは長い時間をかけて、「50周年を象徴するバッグは何だろう」と考えていました。これまでにも長く愛されてきたデザインはたくさんあります。でも、最近のIACUCCIを最も表現しているのは、このバッグだと思いました。そこでたどり着いたのが、まるでステッチのように見える装飾方法と、この小さなスタッズです。
最初の試作品で、この小さなパーツを取り付けた時、私はすぐに「間違いなくこれが50周年を象徴するバッグになる」と思いました。もちろん、これらを一つひとつ手作業で取り付けるスタッフは大変なのですが、この価値のある手仕事が、私たちそのものを表していると思います。そして、Chizuがすぐにその価値を理解してくれたことにも感謝しています。このスタッズは派手すぎない表情があって、とてもエレガントです。まるでシルバーグレーの糸で縫われたステッチのよう。
Chizu:シルバーグレーのステッチ!その表現、とても素敵!!本当にそう見えますね。
今、私がミラノで初めてIACUCCIのコレクションを見た時のことを思い出しました。最も印象的だったバッグは、「SORBETTO」と「VELAR」でした。あれから約7年経って誕生したこの50th LANAは、これまでの歩みを感じさせる、普遍的なIACUCCIらしいデザイン性と、未来へのチャレンジも感じられる斬新さとのバランスが、まさに"今"のIACUCCIをモダンに表現していて、本当に50周年を祝うべくして生まれたバッグだと思います。
Nalu:そうですね。とても洗練されていてスタイリッシュなバッグだと思います。
イタリアでは「Stilosa(センスが良い、お洒落)」と言います。センスのある人はすぐにその価値を理解します。だからChizuはすぐにこのバッグの素晴らしさを見抜いたわよね。ロックな雰囲気を持ち合わせつつ、独自のエレガントとシックさでIACUCCIらしさを表現していて、そう、とてもシックなバッグなの。
Chizu:最初、Naluが一番のお気に入りだと言った「VELAR」もIACUCCIの歴史を感じさせる、とてもシックなバッグだと思いました。クラシックな「VELAR」に対し、IACUCCIのイニシャルをあしらった、上品なインパクトを持つ「SOBETTO」、それらを融合させながら、この「50th LANA」は、IACUCCIのアイデンティティをしっかり保ちつつ、スエード素材の上品かつラフな質感、スタッズなのに主張しすぎない工夫が施されたテクニック、素材とのコントラスト、直線と曲線のバランスなど・・・細部にIACUCCIの情熱が宿るバッグだと思います。
Nalu:ありがとう。良くIACUCCIのバッグを理解してくれていて嬉しいです。
ずっと美しいバッグ作りをしてきましたが、今はさらにモダンなテイストになったと思います。時代に合わせて一歩前進したと感じています。私たちは、このLANAをどうやってアイコン的存在にするか、本当に悩みました。そして最終的に、これは単なるバッグではなく、ブランドのアイデンティティそのものを表現する存在になりました。このバッグを見た人、あるいは街で持っている人を見たら、すぐに「これはIACUCCIのバッグだ」と分かるような。たとえロゴが無かったとしてもです。
Chizu:私もバッグ業界には長く携わってきていますが、このスタッズは初めて見ました。これって、どれくらい前から50周年に使おうと思っていたのですか?はじめて見た時から、このスタッズに興味深々で、是非経緯を知りたいです。
Nalu:私たちは、とにかく特別な表現の方法を模索していて、たくさんの試作品を作りました。そんなある日、取り寄せていたパーツサンプルの中あったこのスタッズに目が止まったのです。私たちがとても惹かれたのは、その質感と独特な形です。過去にもスタッズを使うことは試していましたが、この形のスタッズはまさに、IACUCCIが求める女性像にピッタリのアクセントになると感じました。ただのスタッズでは駄目でした。なぜなら、ロックでカジュアルなテイストと感じる人もいるからです。装飾が強すぎてしまわないことにも注意しました。私たちは、上品さを保ちたかったのです。IACUCCIにおいて、失われてはならない上品さを。
Chizu:さっきのNaluの言葉にあった、「まるでシルバーのステッチみたい」というセリフが、IACUCCIが当初から大切にしている「職人の手仕事」にリンクしているように感じました。
それに、シルバースタッズは、シルバービーチと呼ばれているアブルッツォの砂浜の輝き、スエード素材は、その砂浜の色合いやテクスチャーを連想させます。見れば見るほど完璧なアニバーサリーバッグ!!今日のお話を聞いて、また更にこのバッグに夢中になりました。
Nalu:私が初めてこの小さなスタッズを見たとき、すぐに革の切れ端を手に取り、「穴を開けてみて。」とパオロに言いました。なぜなら、ステッチとスタッズの距離を細かく計算する必要があったからです。バッグは先にスタッズを取り付けてから縫製を行うので、ステッチがちょうどその横を通るように設計しなければなりませんでした。
パオロは私に「それで何をするつもりなの?」と聞きました。私は「バッグに付けてみたいの。」と答え、すると彼は、「君は本当に狂っているな。こんなにたくさん付けるつもりなのか?(笑)」と。私は、やると決めたら絶対やり通すタイプだから、何を言われようと気持ちは揺るぎませんでした。量産用にスタッズを手作業でつけないといけない職人たちも震えていたわ。(笑)
Chizu:(笑)このアイデアには、もちろんGaiaも関わっていますよね?Gaiaの反応はどうでしたか?
Nalu:Gaiaも始めは「ママ、こんなのダメよ!」って。彼女は常に日本のことを考えているから、最初は不安そうでした。「こんなに装飾がついたデザインは、日本のお客様が気に入るかしら‥」と。
でも、実際にバッグが完成したのを見た時、彼女も「やってみましょう。最初から無理だなんて言わないわ。」と、決心し、ひとまずイタリアのPOP UP STORE用の限定品として量産することになりました。
サンプルを作るだけでも、みんな「一体どうやって取り付けるのか」「時間がかかる」と心配ばかりでした。スタッズの穴は裁断と同時進行で開け、スタッズを一つひとつ差し込み、さらに圧着しなければなりません。とても手間がかかる作業です。でも、仕上がった製品は本当に素晴らしかった。
「そいうえばGaia、スタッズはいくつ付いていたっけ?」
Gaia:多分100個ほどついているはず・・・??
Chizu:!!後で数えてみましょう。(笑)※実際は表73個+裏73個=146個も付いてます!!
Nalu:その約100個のスタッズを、穴を開け~スタッズを差し込んで~圧着して~…という作業を永遠に繰り返します。
Chizu:すごくすごく価値を感じますね。感動を与えるデザインには、必ず理由がありますね。
Nalu:ええ、ええ、これこそがが職人の情熱のこもった手仕事なのです。
Chizu:Gaiaはこの完成品を初めて見た時、どんな気持ちだった?
Gaia:最初は驚きが大きかったです。それと同時に、「これ、一体いくらになるのだろう?」って、ちょっと複雑な気持ちでした。(笑)
でも、見れば見るほど好きになっていったんです。本当に控えめなディテールなのに、バッグに大きな価値を与えているから。本当に大きな価値を与えていると思います。
Chizu:そうですね。ただのロックテイストじゃなく感じさせるのは、よく目にするスタッズではなく、スエード素材に埋もれていてるような、この全部出ていない感じだったり、この出過ぎていない感じが、なんというか、控えめでありたいIACUCCIらしい上品さを表現しているようで・・その上品さの中に、IACUCCIの秘めた強さも感じられる、凛とした佇まいが、私のぐっときたポイントです。
Nalu:そうです。まさに私たちのようです。(笑)(笑)
Nalu:スタイルを作り上げるというのは本当に難しいことです。私たちはそこに全力を注いでいます。 あらゆるものが均一化されやすい世界で、流行はすぐに広まり、情報も次々に消費されていきます。そんな中で、自分たちだけのスタイルを確立することは簡単なことではありませんが、これからも独自のスタイルを追求しつ続け、IACUCCIのアイデンティティを表現し続けていきたいと思っています。
Chizu:激しく共感します。まさに、50th LANAは、スタイルのある女性にもってもらいたいと思いました。スタイルは個人的なものであり、人それぞれ独自であって良いものだと思います。独自のスタイルを知っている人、また、これから見つけたいと思っている、ファッションを楽しんでいる人たちに是非おすすめしたいバッグだと思いました。
Gaia:ええ、50th LANAは、いま最もIACUCCIの世界観を象徴する、まさに「スタイルのあるバッグ」です。自分らしさを持ち、周囲と同じではなく、自分の美意識で選びたい人──そんな探求心のあるStilosa(センスが良い、お洒落)な人たちのためのバッグです。
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